天気を気にするひとのブロッグ

へなちょこプラントラバーが千葉より綴る…

3Dプリンターで植木鉢を作るということ。


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実際にお会いしたことは無いのですが、一緒にclubhouseをやったり(そういえばclubhouseって息しているんですかね・・・?)、SNS上でお付き合いのある、ゆるぷさんという方が昨年から3Dプリンターで鉢の制作をされています。

私もずっと気になっていて、いつか使いたいなぁと思いながらも最近はこの鉢自体がだいぶ認知もされてきて、1日持たずにSoldとかでなかなか手にする機会がありませんでした。が、ひょんなことから我が家にやってきました。

 

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うーん。素晴らしい。

 

植物を栽培している人が作ったこだわり

通気性のよさそうな鉢底スリット

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鉢底のスリットは大きめで通気性も良さそう。我が家で使用している用土だとすり抜けそうなので鉢底石は必要です。でも個人的にはこれくらいスリットで通気性が高い方が蒸れる心配もなくて安心して使えます。またきちんと空気が通るという事は根の成長も旺盛だということ。根張りもよく栽培出来そうです。

 

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個人的に感動したのが鉢底の傾斜。少し底上げされていて傾斜がついているのがわかりますか?この傾斜があることによって水が鉢底に溜まらずにきちんと余分な水は流れてくれます。細かいところまでさすが。ちゃんと植物を育てている人が考えて設計されている鉢だなと感じます。

 

いつの間にか進化していた3Dプリンターの技術力

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鉢のふちをよく見ればわかるのですがバリなどはありません。またその他の箇所も造形不良などは一切ありません。

 

私はもちろん3Dプリンターの存在は知っていたものの、プリンターを使って造形される物は出来はまだイマイチだと思っていたので、これには驚きました。3Dプリンターで出力されたと言われなければ正直わからずに使っていたと思います。それぐらいまでいつの間にか進化していたんですねぇ。

  

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ちなみに我が家には数年前に何かのキャンペーンで当たった私自身のフィギュアや…(頭だけ送られてきたのを、大好きなストームトルーパーのフィギュアと合体させて魔改造しました。他に当選した人たちは頭だけの自分の顔をどうしたのでしょうか…3Dプリンター出始めの頃なのであまり似ていませんし、実物見ると出来も悪いです)

 

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いつかのGreenSnapのコンテストの景品のグラキリスのフィギュアなどもあります。

 

そう考えると3Dプリンターの作品には比較的早くから触れています。これらに比べると今回の鉢は質感といい、造形といい比べ物にならないくらいちゃんと製品として完成しているなという感じです。

 

 また3Dプリンターの性質上、積層痕と呼ばれる線(3Dプリンターって樹脂を積み重ねて形を形成しているので、原理上避けることが出来ない)が発生してしまいます。

 

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ただこの鉢に関しては、それも質感の味となっていて全く気になりません。むしろこれがツルツルだったらもっと安いプラ鉢感が出てしまうのではないかなと思います。そこまで考えているのであればすごい。

 

 自由でカスタマイズ性の高さ

f:id:rito-man:20210419092257j:plain今回紹介する鉢は90mmの3号サイズですが、3Dプリンターならではの利点としてデザイン、大きさのカスタマイズ性の高さが挙げられます。

 

園芸をやっているともう少し鉢の径が大きければいいのに…もう少し高さが低ければいいのに…と感じた経験はみなさんあるかと思います。ただプラ鉢のような量産品だとオーダーすることも難しいですし(出来なくはないですが数千個から…)、陶器鉢だとオーダーって時間もお金もかかります(でもオーダーして作ってもらうことには私は十分その価値はあるとは思いますが、一旦そこは置いておいて)。

 

ただこの3Dプリンター鉢だとデザインも好きなように作れ、大きさもミリ単位で変えられますし、しかもそれが1個単位で作れます。正直、設計するのがどれくらい大変とかはわからないのでその部分はここではすっ飛ばしていますが、自分の頭の中で思い描いた鉢が形になるって素晴らしいですよね。最先端だなぁと思います。

 

植木鉢としてはどうなのか

と、ここまでいいこと尽くしで絶賛してきましたが、飾っているだけならいいですが、これはあくまでも植木鉢です。植物を植えてなんぼのもの。ということで我が家の植物を植え込みました。どの植物を植えようか相当悩みましたが、今回はこちらを植えました。

 

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春以降直射、雨晒しで管理予定の植物を選びました。ここからこの鉢でどんな成長をしてくれるかはまだまだ未知数です。

 

植木鉢としてはまだ不安な耐久性

やはり気になるのは耐久性です。ゆるぷさんにお伺いしたところ使われている素材は「PLA樹脂」という植物由来のプラスチック素材とのこと。3Dプリンターの素材としては一般的なようです。

 

 さらに調べてみるとPLA樹脂の特徴として「熱に弱い」「硬くて壊れやすい」とのこと。「硬くて壊れやすい」は衝撃が加わると一気にバリンと割れてしまうそうです。が、そもそも植物を植えているものなので、そういう状況になることは考えられにくいので管理さえ気を付ければ問題は無いとして、気になるのは「熱に弱い」ことです。

これから気温も上がり、直射で管理する環境において熱への耐性の低さは気になります。が、調べてみると「50℃を超えると力が加わると歪んでしまう」「60℃で熱で変形する」とのこと。

 

でも果たしてそれくらいの温度に達することがあるのかという点ですが、プラ鉢の表面温度に関しては検索すると既に調べている方がたくさんいらっしゃいます。大体情報を整理すると日中、無遮光で黒色のプラ鉢の表面温度は40℃超える程度という情報が多かったです。ただし、最近はどんどん夏の猛暑化が進んでいますし、体感ですが、瞬間的には50度くらいは超えているのではないかなと思うこともあります。たださすがに60℃はいかないかな…でも放置栽培する身としては心配な点ではあります。あ、屋内で管理するなら全く問題ないのでご心配なく。屋内で鉢の表面温度が60度超える状況ってきっと人間生活できません。

 

これらをふまえると大丈夫かなとは思いつつも、耐久性についてはまだまだ不安要素もあるので、この辺りは今年我が家で使いつつ、検証出来ればいいなと思います。

 

プラ鉢にこの値段を払えるかどうか

気になるのが値段ですが、90mmの3号サイズで3,000円程度です。プラスチックの鉢は最近たまに見る厚手のちょっとお洒落な鉢でも高くても1,000円いかない程度。私も手を出すのに躊躇していた理由の一つが値段です。陶器鉢でもこれくらいの値段で買えちゃうのでちょっと高いですよねー…

 

でも正直手にしてみると、この値段はアリだなと考えは変わりました。当たり前ですがプラ鉢のようにペコペコではないですし、値段相応の質感はあります。量産されたものではなく、ひとつのこだわって作られた製品だと考えるとこの値段は妥当です。3Dプリンター出力なんだから量産品なんじゃ…と思われる方もいるかと思いますが、このサイズの鉢ひとつ出力するのに13時間くらいかかるとのこと(サイズが少し大きくなると24時間超えることも!)。半日で1個しか作れない+失敗も多い商品は量産品とは言わないですよね…

 

これからの方向性は無限かも 

前述した通り、これまでオリジナルの鉢を作るとなると、プラ鉢なら金型を作って数千個単位のオーダーから、陶器鉢だとまずは作ってくれる作家さんを見付け、時間とお金をかけて作成と非常に大変でした。ただこの3Dプリンターの鉢が実用性があるとわかれば、大きくこの流れは変わります。例えば植物店舗のロゴ入りのオリジナルサイズ、デザインの鉢を作成するということも容易になります(何度も言いますが、デザイン設計の手間などはすっ飛ばして考えていますが)。となると需要もかなり高まってくるのではないかなと個人的には感じています。

 

SSN鉢の入手方法

ということで皆さんも欲しくなりましたよね。SSN鉢。どうすれば購入できるのかというところですが、実はいつでも購入出来るわけではありません。ゆるぷさんは本業ではないのと、1個作るのに時間がかかるので、常に販売するというのは難しいようです。また今では買えないデザインの鉢もたくさんあります。次回の販売についてはSNSやブログで情報を発信されているので、気になる方はチェックしてみてください。

 

そしてなんとベストタイミングで次回の販売が今週あります(くれぐれも言っておきますがステマではありません笑 せっかくなので販売日に間に合うように投稿したというのはありますが)。前回は半日くらいで販売終了したようなので、気になっている方は販売開始以降、お早めにどうぞ!

 

yurupu.com

個人的には数年前に人気が爆発していたAcQ鉢を思い出しました。ブログ見ている方でご存知な方はいますかね?亀の甲羅みたいなコンクリート鉢を作成されていた方です。こういう鉢です。

 

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最盛期はネットで販売開始しても数分でSoldでした。その時のことを思い出したり。そう遠くない将来、ゆるぷさんのSNN鉢が入手困難になる日も近いのかもしれません…

 

ブログと同時公開でYoutubeにも動画をupしましたので合わせてご覧ください。少しは質感などわかるかなと思います。

 

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うーん。素晴らしい。

 

いつかりとまんコラボモデルも期待しております…!