塊根植物勢の私が古典園芸雑誌に掲載された話。
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みなさん「園芸JAPAN」という雑誌はご存知ですか?
私のSNSをフォローしてくださっていたり、YouTubeを見てくれている方はご存知だと思いますが、たまたま「塊根植物」なんかのワードで検索して、このブログに辿り着いてくださった方はほとんど知らないのではないのではないでしょうか。今日はそんな雑誌に私が掲載されたよ(しかも2号連続で)というお話。
- 園芸JAPANってどんな雑誌?
- なんで塊根界隈の人間がそんな雑誌に載ったのか
- そんなこんなで雑誌掲載を果たす私
- 私が感じた雑誌と書籍の違い
- 感じた編集者さんの柔軟さ
- 園芸を楽しむという共通事項
- そして次の栽培人へのバトンタッチ
- ということでこれからの園芸JAPAN期待です
園芸JAPANってどんな雑誌?
㈱エスプレス・メディア出版から毎月12日に発刊されている園芸雑誌です。
HPを拝見したところ、あまり大きな出版社さんではないようですが、なかなかニッチな雑誌を出版されているようです。ニッチな業界は根強いファンが多いので、雑誌が売れなくなったこのご時世、こういった出版社が逆に残っていくような気がします(知らんけど)。
そして園芸JAPANは園芸誌は園芸誌でも古典園芸をメインに扱う雑誌。主にセッコクや春蘭、富貴蘭などがメインの雑誌のようです。つまりこれまためちゃくちゃピンポイントな層に向けた専門的な雑誌ですね。
なんで塊根界隈の人間がそんな雑誌に載ったのか
きっかけは編集者さんが定期的につぶやく募集ツイート。
毎号掲載しているシリーズ「ベランダ栽培人」はじつはめちゃくちゃ人気のあるコーナーなのですが、なかなか出演してくれる方が見つからず困っております。ジャンルは問いません。慈愛の精神に満ち溢れた方、よろしければ手を上げてもらえないでしょうか。DMをいただければすぐに返事をします。 pic.twitter.com/RgVKGXLD1G
— 園芸JAPAN【毎月12日発売】 (@JAPAN28497483) 2020年10月15日
その時はまだ直接、アカウントをフォローしていなかったのですが、私のフォロワーの方がRTしていたのを見て、
へー、そういう雑誌があるんだなー
程度に思ったのが一番最初に知ったキッカケでした。でもプロフィールを見ると扱う植物は私の完全に範囲外の古典園芸。ましてや我が家はベランダ栽培でもありません。その時は何のアクションもせずに募集ツイートのことも忘れていました。
その後、しらばくしてこれまた私のフォロワー(今はもうSNS引退?された)の方が、雑誌に掲載されましたとツイートをされていて、その掲載誌を見ると「園芸JAPAN」。
その方はハオルチア界隈の方だったので、
あれ?古典園芸の雑誌だと思っていたけど、思ったよりジャンルはあまりこだわっていないのかな?それだと私でも何か貢献できるかもね…
と思っていると、フォロワーの方から
りとまんさんの栽培場見たいですー!ベランダじゃないけど連絡してみたら?
と言っていただきDMをお送りしたのが始まりです。
(見返すと趣旨という字間違ってて恥ずいですね)
そこから塊根植物はいつが見頃なんですかー?なんてやり取りを数回した後に、じゃあ見頃になったらまたとその場では一旦やり取りは終わり。そこから私も仕事が忙しくなったり、ベランダ栽培という企画の主旨とは明らかに我が家は違ったので今回は見送りだったんだなと思い、数カ月後。
私もやり取りしていたのすら忘れかけていましたが、ご連絡をいただき、編集者さんと私が同じ市内に住んでいた(本当に偶然)こともあり、日程の調整はすぐにつき、あっという間に掲載といった感じでした。
そんなこんなで雑誌掲載を果たす私
という経緯で、あれよあれよという間に私の庭が掲載された雑誌が発売になりました。ありがたいことにそこそこ掲載号は売れたようです。
雑誌はまだバックナンバーが購入できますので、リンクを貼っておきます、
そしてこれまたありがたいことに次号にも載せていただき、2ヶ月連続で掲載していただきました。
特に1月号は12月号よりも更にページを割いていただき、私なんぞの植物が7ページにも載せていただいています。本当にありがとうございます。今回の2冊ではあまり色々な塊根植物のことを話すのではなく、主にグラキリスのことだけを話しています。しかも素人が素人ながら語る程度のものなのであまり期待をしないでくださいね。でもそんな私の乏しい知識でも、情報をまとめて、ページにしてくださるのは、やはり編集者さんってすごい。
すごく余談になりますが、実は私は就職活動の第一志望は出版業界でした。でもその頃は大手志向の私は超大手(講談社とか、小学館とか)しか受けなかったので、Fランとは言わないものの、Eランクぐらいの大学に行っていた私が相手にされることもなく、全く別の業界に就職しました。その時に大手に限らずに出版社一筋で就職活動をしていたらどうなってたんだろうと思います。
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私が感じた雑誌と書籍の違い
有難いことに過去にいくつかの書籍にも掲載していただいており、取材、掲載は今回が初めてではありませんでした。
上2冊はこれまでもブログやYouTubeでも何度も紹介させていただいている書籍です。塊根植物とはを知れる本当にいい書籍だと思います(ただし入門編)。3冊目に関しては私は人の栽培場を見るのが好きなので、個人的には面白いとは思いますが、もう少し写真であったり文字の量が多ければよかったかな。行間多くてちょっと間延びした感じと空間が気になるので、人によっては情報量少ないと感じるかもしれません(掲載していただいてもらいながら忖度なしの感想です)。
それでこれまでは書籍ばかりでしたが、今回は初めての雑誌への掲載でした。ちなみに書籍と雑誌の違いは定期的に発刊されている(週刊や月刊など)ものが雑誌で、それ以外のものが書籍とされています。
今回雑誌掲載をしていただく中で感じたのは書籍を作る時とは圧倒的にスピードが異なるという事。取材(というほど大げさなものではないですが)は2、3時間で終わり、そこから追加でいくつか質問を受け、編集者さんが原稿を起こし、私が確認し、その翌々週にはもう掲載号が書店に並んでるという感じです。その間、1ヶ月あったか、ないかぐらい。
一方で書籍はもうだいぶ前の話しなので記憶は曖昧な部分はありますが、こういう書籍を出すことを考えていて、こういうページに掲載させてもらいたいという打ち合わせから始まり、取材、追加質問、誌面確認、返信、再確認、返信、最終確認、掲載といった感じでたぶんお話をいただいてから半年まではいかずともそれぐらい書籍が出るまでかかったような気がします。
驚いたのは言うまでもなく雑誌のこのスピード感のすごさ。まぁ当たり前と言えば当たり前なのですが、改めてすごいなーと感心しました(感心すると言うとすごく上からですが…)。これも当然なんですが毎月発刊している雑誌を時間をかけて作るわけにはいきません。次々と先の企画を考えて取材・編集をする必要があります。それって本当に大変なことだなぁと。私はもうこのブログを見てもらったらわかる通りとにかく筆が遅いのでとてもじゃないけど、こなせない仕事です。
どんどん消費される雑誌ですが、毎号、毎号にはやはり想いがこもっているんだぁと書籍とは違う感動がありました。
感じた編集者さんの柔軟さ
先述したように編集者さんがSNSで募集をされていたのは、全国のベランダで工夫をしながら植物を栽培し、園芸を楽しんでいる栽培人を紹介するコーナーでした。でも皆さんご存知の通り我が家の栽培場はベランダではなく庭です。
どうするんだろう…(無理やりベランダ扱いにするのかな…)と思っていたら、編集者さんはなんと新たに新コーナーをひとつ作って、私を掲載していただきました(「小さな棚場」というコーナーです)。
そもそも古典園芸の雑誌だし、塊根植物の私は完全に読者層から外れているのに、そうまでして掲載してくださった編集者さんには感謝しかありません。そして結果的にはベランダに限定されないコーナーを作ったことで、今後の栽培場紹介の幅も広がったと思います。さすがです。
編集者さんは昨年開催した植物のイベントにも足を運んでくださいました。
このイベントもブログにこそしていませんが、素晴らしいイベントでした。定期開催されるみたいなので前回逃した方も次回は是非。
園芸を楽しむという共通事項
掲載されたから当然、他のページも読みます。すると今までまーったく興味の無かった古典園芸って実は面白いのでは…という気になってきます。多肉なんかとは全然育て方も違うし、むしろ真逆だと思うんですけど、面白いですね。
そしてこの雑誌には色々な園芸を趣味で楽しむ方が登場します。みなさんのページを見ているとやはり「園芸を楽しむ」ということはどんな植物を育てていたとしても同じで共通事項なんだなぁとすごく強く改めて感じました。
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そして次の栽培人へのバトンタッチ
当然ですが、いつまでも私を掲載する訳にはいきません。
次に誰か取材・掲載に応じてくれそうな人はいませんか?と編集者さんにご相談され、数名の方にコンタクトを取りました。「私なんかが・・・」とほとんどの方にはお断りされたのですが、その中でも快く話聞きますよと引き受けて下さり、次の2月号はその方が掲載されました。
私の草友達、YouTuber仲間のフルキさんです。
フルキさんは普段から文章を書くという事に慣れている&YouTubeで栽培環境も公開されているので引き受けて下さるのでは…と淡い期待を抱いてのお声がけでしたが、快く引き受けて下さったようで(私は話をきいてみてくださいとまでしか関わっていない)、フルキさんが掲載された2月号も無事に発売されたようです。
こちらも購入して読みましたが、私に続いて古典園芸の雑誌にビカクシダ。まぁ浮いてます笑 でも素晴らしい内容だったので是非ご覧下さい。そして雑誌に載ってもいいという方はまだまだ募集中のようです。ご興味がある方は園芸JAPANのアカウントからコンタクトをとってみてはいかがでしょうか?
ということでこれからの園芸JAPAN期待です
何度も言うように園芸JAPANは古典園芸の雑誌です。それはきっとこれから先も変わることはありません。なので塊根界隈の人は期待して購入しても、恐らく欲しい情報はほとんどないと思います。
ただ古典園芸と共に紙面には塊根植物であったり、ハオルチア、チランジア、ビカクシダなど他のジャンルの植物もこれからは増えてくるのではないかと感じでいます。そしてその逆に古典園芸に全く興味が無かった私も少しづつ富貴蘭や春蘭なども面白そうな植物だなと感じています(たぶんうちの環境的には厳しそうなんですけど…)。
取材のときに手土産にいただいた植物は枯れてませんがこれで正解なのかわかりません。
そして今回のご縁がキッカケで編集者さんを塊根界隈の沼に片足突っ込ませてしまったので、塊根ネタが徐々に増えてくれることを期待しています笑 これまでも不定期で塊根植物やハオルチアなど多肉植物が登場している号もあったようなので、いつか古典植物以外の植物をひとまとめにした別冊や特別号なんて発刊されると素敵ですね(1冊出版にかかるコストとか全部無視で好き勝手言ってますけど)。
また個人的には今年…は無理でも来年…いや、いつか…?植物の同人誌を作りたいと考えています。その為にも今回のご縁は非常に大きなご縁になったような気がします。
ということで今回の記事は「雑誌に掲載されたよ」というお知らせと共に、今後の園芸界のジャンルフリー、ボーダレスを実現してくれそうな可能性を感じた雑誌、園芸JAPANにこれから期待ですというお話でした。
おしまい。