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パキプス水耕管理⑤【まとめ】


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パキプス水耕管理の最後のまとめの投稿です。

 

下処理

・切り戻し。樹皮と木質部の間の形成層が綺麗な木の色のところまで切り詰める。

・オキシベロン40倍の溶液に6時間漬け込み。

・乾かしてから殺菌剤とルートン塗布。

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「発根成功した株の切り口」

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「発根失敗した株の切り口」

 

管理方法

・泡スチロール内に水槽ヒーター仕込み35度で設定。

・水は無くなったら足す感じで水換えは頻繁にはせず。

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「場所取るので更にコンパクトな設備を考えたい」

 

環境

・一坪ビニールハウスでの管理。保温なし。

・温室内温度:最低20度、最高45度、平均25度前後。

・水温:35度。

・湿度:50%→10/2以降はゴミ袋を被せて95%前後。

・ミスティング:日に1、2回。ただし出来ない日も。

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「プチプチは保温保湿の為だが不要だったか」

 

経過

・管理開始:8/26

・状態確認:10/2 - 発根無し

・発根確認:10/19 - 1株発根

 

残る2株は切り口で判断し断念

結果

3株中の1株発根確認

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「形成層の部分から根が出始める」

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「中心部が黒くなっているのはほぼアウト」

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「こちらは恐らく線虫に喰われたのではないかとのこと」

 

発根後の処理

・カルスが出来、発根の兆しが見え始めると用土へ切り替え。

・普通に土に植えるのではなく、株元はベラボンを使用して植える。

・急に環境変化をさせない。水やりもしばらくは頻繁に。

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「完全に根が出てるよりこれくらいのタイミングが理想」

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「根元にベラボン使う以外は普通の用土」

 

振り返り(あくまで我が家の環境での…)

・水耕の場合は水温さえ維持できれば、そこまでの高気温は必要では無い?

→ 恐らく水温の30度以上はマスト。外気温についても高くなくとも発根はするが、確率は下がると思われる。高い方が動き出しが早い。よって発根管理するのに適した時期は5月以降9月入るまで、もしくは温室内で加温をした方がよい。同じ原理で考えると土で管理する場合も鉢を温めて鉢内の温度は高めた方がよいかと思われる。

 

・湿度は重要。乾燥した状態だと芽吹きの動きも遅い。が、あまりに高過ぎる湿度は枯れている枝のカビの原因となり、また株へのダメージもある。今後の検証が必要だが80%程度+日に数度のミスティングが理想。

 

・管理開始後、動き出すのは2週間〜3週間程度。
→その期間を過ぎても芽吹き、動きなければ思い切って抜いてみて根の確認が必要。

 

・日照、風は発根管理にはあまり必要では無いかも。

 

上記を踏まえてもし次、未発根株に挑戦するのであれば、以下の環境でなら、それなりに成果が出るかもしれません。

 

①株元を新鮮な切り口まで切り詰める。
②水切りネットを使いベラボンで包んで水耕管理。
③水温は35度をキープ。
④外気温は30度以上。高くても問題ない。
⑤湿度は80%以上をキープ。

 

ガラス温室などで温度と管理をコントロールしながら管理するのがよいかもしれません。それならば外気温関係なく年中発根管理は可能かもしれません。

 

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「ここから用土への植え替えでまだ不安」

 

尚、発根は1株出来ましたが、まだまだ安心は出来ないので、またいつか枝を伸ばし、鉢底から根を出した姿でこの株が紹介出来るようになれれば安心です。

 

やはりパキプス。難しいなぁと感じながらもなんとなく発根方法も確立されてきているような気もします。また最近では輸入される株の鮮度もかなり上がってきました。なので水耕せずとも、最初から用土管理で問題ない気もします。

また鮮度が上がったとは言え、時間と労力はかかります。また株の状態を完全に見分けることは誰にでも出来るわけではなしですし、管理方法を誤ればいくらいい株でも発根はしません。

そう考えると発根済みの株の値段も相応のものですし、未発根株は手頃ですが、成果が出ず、結果、発根済みの株買えたじゃんということになるリスクも大いにありますので、発根管理オタクの人以外はやはり発根済みの株をオススメします。

 

パキプスは発根すれば強い植物です。発根済みの株を枯らしたという話もあまり聞いたことがありません。一生付き合うかもしれない植物なので、なるべく知識のある人に相談しながら購入しましょう。
次回また挑戦する機会があるかはわかりませんが、誰かの何かの参考になればいいなと思い、このパキプス水耕発根の投稿をひとまず終わりにします。